廣瀬店長の憂鬱

カテゴリ:本( 9 )

天を衝く。

あの『独眼竜政宗』も、一目置いた漢の話である。

現在の青森県、1570年ぐらいは、南部・津軽と呼ばれていた。

南部を治めていたのが、『南部春政』と云う大名である。

で、その家臣に、『九戸政実(くのへまさざね)』がいた。

南部家にとっても、主力となる騎馬軍を率いる長である。

一族並びに、近隣の国の者達は彼等を、『九戸党』と呼んだ。


この小説の内容は、政実の持て余す程の才能を描いた話である。

世の動き・軍略と、実に痛快。

当時の都は京都であり、南部は遠方の地である。

その為、弱小国と侮られていた。

事実、国力は無かった。

もし、この漢が中央政権近くに生を受けていたなら、歴史は変わっていたのかも知れない。


全3巻の構成の中で1番面白いのは、やはり3巻である。

目前に迫る10万の豊臣秀吉軍。率いるは、名将『蒲生氏郷(がもううじさと)』。

政実は、殆ど日本中がひれ伏した敵に、わずか5000の兵で喧嘩を売るのだ。

策を尽くし、鍛えた武力で敵を翻弄する九戸党。

…と、この辺りで。


熱き魂が、北の大地を揺るがす歴史小説。

お陰で、東北地方に足を延ばしてみたくなった。

天を衝く〈1~3〉―秀吉に喧嘩を売った男 九戸政実 (講談社文庫)
高橋 克彦 / / 講談社
スコア選択: ★★★★★
これぞ漢!! と感じられる、九戸政実の生き方。
夢中で一気に読めます!!
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by heartstrings_3 | 2007-10-23 23:35 |

日本のしきたりがよくわかる本。

実に便利な本を見付けてしまった。

表紙には、『これ1冊でカンペキ!』 とあるが、まさにその通りである。

また例として、6項目が書かれている。

※ 赤飯は何故めでたい ?
※ どっちが上座 ? どっちが下座 ?
※ 結婚式の「お色直し」の本当の意味は ?
※ 葬式帰りのお清めに塩を使うのは何故 ?
※ 祝儀袋に印刷されたマークは「アワビ」だった !
※ 初詣・七草・七夕・年越しそば…年中行事は何故するの ?


などである。

大体は分かるのであるが、読んでみると、作法・意味・由来が面白いのだ。

そして、勘違いしてた事なども多いのである。

『トレビアの泉』ならば、90へぇ~ぐらいは叩き出すだろう。


本文の1つに、『左側通行』という項目がある。

現在の日本での交通ルール。

車は左、人は右と決められている。

自分も保育園時代に教わった。とても元気な良い子だった。

…もとい。


しかし、文明開化前は、人は左側を歩いてたそうだ。

それは、長い武家社会の歴史に関係しているのである。


武士は、右利きであれば左側に刀を差すのが一般的だった。

その為、右側通行ですれ違うと、刀がぶつかってしまう。

左側通行であれば、歩いて来た相手の刀にぶつからず、スムーズにすれ違える。

この作法は大名・旗本から発し、やがて市中にも広まっていった…とある。

『へぇ~』 + 『ほほ~ぅ』 である。


が、「人は左」も、文明開化後に英国風に変えられた。

英国では、馬車が左側通行だった都合上、人が右側を歩いてたそうな。

それが取り入れられ、現在に続いている訳である。


武士の気遣いから生まれた、人の左側通行は、刀と共に消えたのだった。


…などなど。


まぁ、どうでもいいと言えば、どうでもいい1例であるのだが。

いつものクセで、武士と云う文字に魅かれて挙げてしまった。


まだまだ他に、きちんと役立つ知識が沢山紹介されている。

少し時間が空いた時などのお供に是非。

図解日本のしきたりがよくわかる本
日本の暮らし研究会 / / PHP研究所
スコア選択: ★★★★★
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by heartstrings_3 | 2007-10-11 23:35 |

池波正太郎が残したかった「風景」。

旅行のきっかけとなった本である。

人は何かしらの思う処が無いと、なかなかに行動しないものだ。

今回、この1冊に非常に良い刺激を戴いた。


購入したのは、8月も終わりの頃と記憶している。

そう、永井荷風を読み終えた後だった。

続けて、散策や旅関係が読みたかったので、ぶらり書店に立ち寄り見付けたのである。

手に取った瞬間、即買いを決めていた。

そのぐらい魅力的だったのだ。


中身をつぶさに語るのは野暮であり、気が引ける。

大まかに言えば、小説の舞台となった土地がメインの作り。

特にファンで無くとも、十分に楽しめると思われる。


読んでいると何だか、池波先生とその場所へ行っているかの様な気持ちになれる。

美味しい食べ物やお酒を味わいながら、会話を楽しむ…。

と、云った感じである。


自分は我慢メーターがMAXを振り切ってしまった為、半強行的に出掛けた。

しかし、お陰で良い体験をした。

思い入れも強かったので、何でも素晴らしく見えたのが不思議。

予備知識の魔力としか、考えられない。


旅の資料の一つとして、オススメしたいと思った次第である。

興味のある方は是非 !!

池波正太郎が残したかった「風景」
池波 正太郎 / / 新潮社
スコア選択: ★★★★★
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by heartstrings_3 | 2007-10-02 23:45 |

憑神。

浅田次郎の、幕末時代小説。

今年の6/23に、東映系にて全国ロードーショーされる。

主演は妻夫木聡。監督は降旗康男。

浅田・降旗は、『鉄道員(ぽっぽや)』のコンビである。


あらすじ。(文庫の作品紹介より)

時は幕末、処は江戸。貧乏御家人の別所彦四郎は、文武に秀でながら出世の道をしくじり、夜鳴き蕎麦一杯の小遣いもままならない。

ある夜、酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様があらわれた。

だが、この神様は、神は神でも、なんと貧乏神だった!

とことん運に見放されながらも懸命に生きる男の姿は、抱腹絶倒にして、やがては感涙必死。
傑作時代長編。


最初、幕末の設定に疑問があったのだが、後半に行くに連れその理由が分かって来る。

主人公が神頼みで祈った祠の名前は、『三巡稲荷』。

その事が原因で、三度、災いの神が巡り来るのである。

それぞれの神は皆人間臭く、憎もうにも憎めないようなキャラだ。


主人公の真面目一本気な性格が、全ての災いの元なのであるが、最後には勝つのである。

あまり書いてしまうと読まれる方に悪いので、この辺りで止めておこう。


兎に角、オススメな一作である。

是非!!

憑神
浅田 次郎 / / 新潮社
スコア選択: ★★★★★

これでもか! と、思うほど災難が降りかかる男の、抱腹絶倒の物語。
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by heartstrings_3 | 2007-06-07 22:50 |

STUDIO VOICE.

自分がよく購入する『MULTI-MEDIA MIX MAGAZINE』である。

今月号は『没後20年、ウォーホルの子供たち』と云う特集を組んでいる。

『アンディー・ウォーホル』と云えば、ポップアートの巨匠である。

シルクスクリーンを用いての作品は特に有名。

『エルヴィス・プレスリー』『マリリン・モンロー』などの有名人がモチーフになっていたりする。

どうやら当時、一つのステイタスだったらしい。皆、高額なギャラで依頼したのだと言う。

また、映画や音楽の世界にも影響を与え、プロデュースもした。

ロックバンド、『ベルベット・アンダーグラウンド』バナナのジャケットは有名。


加えて、自身のアート作品と共に自分自身がメディアとなり、注目を浴びる存在でもあった。

皆さんも記憶にあると思う。

昔、テレビの横で銀髪の男性が、アカアオミドリグンジョウイロ…キレイ』と呟くCM。

自分は『何か』は分からないが、強烈なインパクトを受けた。


さて、今回紹介されてる『ウォーホルの子供たち』

『アイアン・マッギンレー』『ダッシュ・スノウ×ダン・コーヘン』『テレンス・コー』などなど。

ここでクドクド説明するより、実際目を通して頂きたいと思う。

好き嫌いに関わらず、何かしらの刺激を受けるはず。


もしかしたら、あなたがウォーホルの子供になるかも知れない。

The Velvet Underground & Nico
The Velvet Underground / / A&M
スコア選択: ★★★★★
話題になったジャケット!
きっと見た事あると思う。

STUDIO VOICE 2007 / 05
/ INFASパブリケーションズ
スコア選択: ★★★★★
詳細はこちら。刺激的な1冊。
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by heartstrings_3 | 2007-04-26 20:05 |

延長戦に入りました 。

奥田英朗作品である。 スポーツの側面を切り取った、エッセイの34編。

この人の視点は実に面白い。

誰もが感じた事があるであろう、『何で?』が、あからさまに、描かれているのだ。

その奥田流の毒を交えての語りが飽きさせないのである。

電車の中で主に読んでいたが、何度大声で笑いそうになった事か。

ひねくれた分析の仕方は、天下一品であろうと思う。

だから自分も、そう云う視点でスポーツを観るようになってしまった。

選手達が一生懸命頑張っていればいる程、違和感を覚えるようになった。

いかんいかん。

汗と涙に感動があるのだ。が、どうにもねぇ…。洗脳されたかも。

何となく気分が沈んでしまっている時など、是非読んで頂きたい一冊である。

他作品で面白かったのは『東京物語』『野球の国』『ララピポ』『邪魔』など。

やはり独特の味があるものばかりである。

さてさて、お借りした本が沢山あるのだが、どれから読もうか。

計6冊。

道程は遠い。

…憂鬱だ。

延長戦に入りました
奥田 英朗 / / 幻冬舎
スコア選択: ★★★★★

独特のひねくれ方が面白い。
笑える一冊。
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by heartstrings_3 | 2007-04-15 03:05 |

時生。

東野圭吾著の長編ミステリーである。

人に薦められて読んだのだが、実に『読んで良かった。』と思える本であった。冒頭の場面からすぐに物語に引きずり込まれた。

『時生』のあらすじ

不治の病を患う息子に最期のときが訪れつつあるとき、宮本拓実は妻に、二十年以上前に出会った少年との想い出を語りはじめる。どうしようもない若者だった拓実は、「トキオ」と名乗る少年と共に、謎を残して消えた恋人・千鶴の行方を追った―。過去、現在、未来が交錯するベストセラー作家の集大成作品。(文庫「時生」の作品紹介より)

それぞれのエピソードが実に素晴らしいと思うのである。多少、過去の事件のくだりなどは、引っ張り過ぎているような感があるが、最後まで通して描かれている『親子の愛情』に心を揺さぶられながら、一気に読めた。
最近途中であきらめてしまう事が多いので、自分にしては夢中だったのだなと思う。

設定としては『不治の病』である。その病名は『グレゴリウス症候群』と云う病気。
読むまで、聞いたこともなければ病状の想像もつかない病気であった。そう云うのを引っ張り出してくるのが作家の凄い処なのだなと思うのである。そのキーワードからの展開なのだろうが、上手く結びついてるコト。SFだけじゃないんですな。

それと作中には随所に、考えさせられる問いが多いのである。

その一つに、『生まれてきてよかったか?』と云う一行がある。

自分は衝撃を受けた。涙してしまった。明日親に問われたら、どう答えようとも思った。

『よかった。ありがとう。』と答えようと思う。

…『え~』とか、つっこみを入れられそうだが。


最後に時生の父(拓実)の一言があるが、『あ~なるほどな。』と思える言葉である。この小説をしめくくると同時に始まりであるのだ。脱帽である。

読み終えた後、久々に清々しい気持ちになった。ん~もう一度読もうかな。

いかんいかん。また寝不足になってしまう。

時生
東野 圭吾 / / 講談社
スコア選択: ★★★★★

泣ける系が好きな方は是非。
トキオ~ッ!
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by heartstrings_3 | 2007-03-28 05:30 |

ラブ・レター。

・・・また読んでしまった。

浅田次郎の『ラブ・レター』をである。涙するのは分かっているのに、もう何度目だろうと云うぐらいに。
その理由を考えてみたのだが、手っ取り早く『心の汚れを洗い流せる』からであろうと思われる。
逆に〝そんなにも自分の心は疾しいのか?〟と、悲観的にもなる。何だか本気で分裂症になりそうである。

内容は、新宿で裏ビデオ屋の店長をしていた男と、偽装結婚で戸籍を借りた中国人女性の話。
留置所から釈放された帰り、今しがた挨拶をすませてきたばかりの刑事に会い、その女性が亡くなった事を聞かされる。人材派遣業を凌ぎにしているある組の依頼で苗字を売った訳だが、男は相手の名前も顔も知らない。戸籍上は夫婦なので妻の遺体を引き取りに行くのだが、その亡くなった先の病院には、彼女からのメッセージが残されていた。

うぅ…。書き込みながらグッと来てしまった。

鉄道員や日輪の遺産などもそうであったが、謎めいた体験の中に切なさを盛り込む展開には『来た来た~っ!待ってました!』と、脳ミソが騒がずにはいられない。

機会があれば是非とも読んで欲しいと思うのである。

今、自分の鞄の中には浅田作品が6冊も入っている。まだ読んでない物もある。が、何よりも重い。
駅までは歩いて15分。…憂鬱だ。

鉄道員,ラブ・レター
浅田 次郎 / / 集英社
スコア選択: ★★★★★

浅田ワールドの展開が分かっていても、泣けてしまう1作。

日輪の遺産
浅田 次郎 / / 講談社
スコア選択: ★★★★★

帝国陸軍が、マッカーサー父子より奪った時価200兆円の財宝をめぐる小説。ラストシーンに号泣!
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by heartstrings_3 | 2007-02-22 06:00 |

大辞典。

『インターネットなんでも解決』と云う、今の自分には離せない一冊である。

快適な環境になったは良いのだが、凄すぎてついて行けてないのだ。
勝手に色々動き出すわ、注意文はあちこち頻繁に出るわで、落ち着いていられないのである。

何がどうなっているの!?

得意の『一人大パニック』である。しかしそんなマヌケを、天は見捨てなかった!

折角ネットがあるのだから『?』を検索すればいいものを、まぁ機動戦士ガンダム風に言えば、『オールドタイプ』の人間な為、一目散に本屋へ駆け込んだ訳である。

すると…あるではないかあるではないか!である。教科書ならびに参考書、はたまた攻略本まで的な本達が…。選ぶのに2時間は掛かったかもしれない。

何故そんなに迷ったかと言うと、意外にイイお値段だからであり、また似た内容の物が多かったからである。

背に腹は代えられないと云う時でさえ、優柔不断爆発である。結局、自分はケチなのだ。
やはり人間は『良い物を安く手に入れる』に、越した事はないのである。

こうして購入した『インターネットなんでも解決大辞典』を、10年来の友人のように、いつも肌身離さず持ち歩いている。

もう何でも聞いてねっ!

まるで気分はプロである。『ニュータイプ』に覚醒したのかもしれない!

いや・・・また『いつも』の病気が再発し、慢性化の兆しありである。

さて・・・良い病院でも検索しよう。・・・憂鬱だ。
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by heartstrings_3 | 2007-01-19 06:00 |



日々の色々な出来事を書いた日記
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